
➽ 概要
系統用蓄電池の接続検討申込が急増しています。経済産業省・資源エネルギー庁の公表した資料によると、2026年6月末時点で、連系済みの系統用蓄電池が128万kWであるのに対し、接続検討受付容量は約21,100万kWに達しています。
こうした状況を受け、一般送配電事業者の業務負荷軽減し、事業化の見込みが低い案件の申し込み抑制を目的に、現行22 万円(税込) / 地点の接続検討料引き上げが検討されています。

(出所:資源エネルギー庁)
➽ これまでの適正化施策
2026年8月1日からは、系統用蓄電池(高圧・特別高圧)について、1事業者あたりの接続検討申込件数に上限が設けられました。さらに、10月1日以降の契約申込みでは、連系承諾後2か月以内に、電設備等を設置する用地の使用権原を証明する書類の提出が求められるなど、接続枠を確保するだけでなく、実際の事業実施に向けた準備が進んでいることを確認する仕組みも強化されています。これらの措置は、申し込みの量を管理するとともに、用地確保などの具体的な進捗を確認することで、事業化の見通しが不明確な案件による系統接続への影響を抑えることを目的としています。
今回の接続検討料の引き上げの検討は、これら一連の適正化施策に続く新たなスクリーニングの仕組みと言えます。接続検討料のコストを引き上げることで、事業化の見込みが低い案件の無秩序な申し込みを未然に抑制し、一般送配電事業者の業務負荷を軽減するとともに、真に実現性の高い系統用蓄電池プロジェクトがスムーズに接続できる環境を整えることが強く求められています。
➽ 今回の内容
・ 対象設備:まずは系統用蓄電池を対象とし、その他の電源への適用は今後必要に応じて検討
・ 適用エリア:全国一律の適用を想定
・引き上げ方式:以下の3つの方式が検討例として示されています
方式 | 内容 |
デポジット方式 | 申込時に前納金を徴収し、契約申込に進んだ場合は工事負担金などに充当 |
容量別加算方式 | 設備容量(MW)に応じて料金を加算 |
混雑加算方式 | 接続検討申し込みが集中する地域で料金を加算 |
※具体的な適用条件や例外措置については、今後の正式な改定内容をご確認ください。
➽ 系統用蓄電所事業者への影響
接続検討料が引き上げられた場合、特に複数地点での接続検討を行う事業者では、開発初期の費用負担が増加する可能性があります。
今後は、申込件数の上限設定、用地の使用権原に関する確認要件の強化、接続検討料の見直しという複数の観点から、系統接続に関する制度の適正化が進む可能性があります。系統用蓄電池事業への参入を検討する事業者にとっては、接続検討の段階から事業計画の具体性や実現可能性を高め、限られた系統接続の検討リソースを有効に活用できるよう準備を進めることが、これまで以上に重要になると考えられます。
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